前回の徹底レビュー記事で、NordVPNが「安全性」「通信速度」「機能性」のすべてにおいて、なぜ「最強のVPN」と呼ばれるのか、その実力を詳しく解説しました。
記事を読み、「よし、自分の安全とプライバシーのためにNordVPNを導入しよう!」と決意された方も多いかと思います。しかし、いざNordVPNの公式サイトにある契約ページを開いてみると、そこで新たな疑問に直面し、手が止まってしまってはいないでしょうか。
「スタンダード? プラス? コンプリート? 何が違うの?」
「1ヶ月プラン、1年プラン、2年プラン…どれを選べばいい?」
「2年契約が安いのは分かるけど、長すぎて不安…」
「2年経った後の『更新料金』は、ものすごく高くなるんじゃないの?」
VPNサービス、特にNordVPNのような高性能なものを選ぶ際、この「料金プラン選び」は最後の、そして最も重要な関門です。ここで選択を誤ると、必要のない機能に余計なお金を払ってしまったり、逆に割高な契約をしてしまったりと、後で後悔することになりかねません。
この記事では、NordVPNの契約前にあなたが知っておくべき「料金」に関するあらゆる疑問に真正面からお答えします。複雑に見える料金体系を分かりやすく紐解き、あなたが1円も損をしない、最も賢く、最も合理的なプランの選び方を徹底的に解説します。
目次[閉じる]
結論:VPN目的なら「スタンダードプランの2年契約」が最強
NordVPNの料金プランは多岐にわたりますが、もしあなたの目的が「カフェやホテルのフリーWi-Fiを安全に使いたい」「海外から日本の動画サービス(TVerなど)を見たい」「インターネット上のプライバシーを確実に保護したい」といった、VPN本来の機能の利用であるならば、選ぶべき答えは、実はたった一つしかありません。
それは、「スタンダードプラン」の「2年契約」です。
なぜ断言できるのか。理由はこれ以上ないほど単純明快で、これがNordVPNの提供する中核機能(高性能VPN+脅威対策)のすべてを、考えうる限り最も安価な価格(最大の割引率)で利用できるプランだからです。この記事では、なぜこの「スタンダードプランの2年契約」が最強の選択肢なのか、他のプランと具体的に比較しながら、その詳細を解き明かしていきます。
NordVPNの料金プランは「機能」と「期間」の掛け合わせ
まず、NordVPNの料金体系がどのように決まっているのか、その全体像を理解しましょう。一見複雑に見える価格表も、構造が分かれば簡単です。NordVPNの料金は、大きく分けて「機能の多さ(3種類のプラン)」と「契約期間の長さ(3種類の期間)」という、2つの要素の掛け合わせ(マトリクス)で決まっています。
つまり、あなたは「どの機能レベルが必要か?」を選び、次に「どれくらいの期間契約するか?」を選ぶ。たったこれだけです。それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
ステップ1:「機能」を選ぶ(スタンダード / プラス / コンプリート)
NordVPNには、搭載される機能の範囲によって、3つの異なるプランが用意されています。「スタンダードプラン」「プラスプラン」「コンプリートプラン」です。右に行くほど機能が増え、料金も上がります。
・スタンダードプラン(Standard)
これが、私たちが「VPN」と聞いてイメージする、中核となるプランです。前回のレビュー記事で絶賛した、超高速で安全なVPN機能(NordLynx対応)、悪質な広告やマルウェアをブロックする「脅威対策機能」、キルスイッチ、Double VPNなど、NordVPNの心臓部と言える機能がすべて含まれています。結論から言うと、VPNを主目的にする利用者の99%は、このスタンダードプランで十分すぎるほどの機能と安全性を手に入れることができます。
・プラスプラン(Plus)
プラスプランは、スタンダードプランの全機能に加え、「NordPass(ノードパス)」というパスワード管理ツール(パスワードを安全に生成・保存・自動入力するアプリ)と、あなたの個人情報がダークウェブに流出していないかを監視する「データ侵害スキャナー」が追加されたプランです。すでに他のパスワード管理ソフト(1PasswordやBitwardenなど)を使っている人には不要ですが、これから導入したい人には選択肢になります。
・コンプリートプラン(Complete)
コンプリートプランは、プラスプランの全機能に加え、さらに「NordLocker(ノードロッカー)」という1TB(テラバイト)の暗号化クラウドストレージが追加された、文字通りの最上位プランです。DropboxやGoogle Driveのようなクラウドストレージを、より強力な暗号化で利用したい人向けです。
このように、プラスとコンプリートは、VPNとは別の「NordSecurity」製品(NordPass, NordLocker)がセットになったバンドルパックです。もしあなたの目的が純粋にVPN利用であるならば、迷うことなく「スタンダードプラン」を選んでください。この記事でも、最も利用者が多いスタンダードプランを基本として解説を進めます。
ステップ2:「契約期間」を選ぶ(1ヶ月 / 1年 / 2年)
さて、機能として「スタンダードプラン」を選んだら、次にそれを「どれくらいの期間で契約するか」を決めます。ここに、NordVPNの料金戦略の核心があり、あなたの総支払額が劇的に変わる最大の分岐点が存在します。「1ヶ月プラン」「1年プラン」「2年プラン」の3種類です。
(※料金は為替やキャンペーンで常に変動するため、具体的な金額の断定は避けますが、その「差」の構造を説明します)
・1ヶ月プラン
これは、文字通り1ヶ月ごとに契約を更新していくプランです。3つの期間の中で、月額あたりの料金が最も高額(例えば月額1,800円〜2,000円程度)に設定されています。短期の出張や旅行でのみ使う場合など、ごく限られた用途向けの割高なプランです。
・1年プラン
これは、最初に1年分(12ヶ月分)の料金を一括で支払うプランです。1ヶ月プランと比較すると大幅な割引が適用され、月額換算の料金は大きく下がります(例えば月額700円〜900円程度)。
・2年プラン(+ボーナス期間の場合もあり)
これが、NordVPNが戦略的に提供している「主力プラン」です。最初に2年分(24ヶ月分)の料金を一括で支払います。その代わり、割引率は最大となり、月額換算の料金は最も安価になります(例えば月額400円〜600円程度)。時期によっては、さらに数ヶ月のボーナス期間が無料で付与されるキャンペーンが行われることもあります。
「2年プラン」が圧倒的にお得な理由
先ほどの3つの期間別プランを比較すれば、その差は一目瞭然です。「2年プラン」のコストパフォーマンスは、他のプランを文字通り圧倒しています。
なぜ、ここまで価格差がつけられているのでしょうか。それは、NordVPN側も、ユーザーに「安価で高品質なサービスを長く使い続けてほしい」と考えているからです。一度契約すれば、2年間は安定した収益が見込めるため、その分、月額あたりの価格を最大限まで下げることができるのです。
例えば、「1ヶ月プラン」を24回(2年間)契約し続けた場合の総支払額を計算してみてください。そして、「2年プラン」の一括支払額と比較してみてください。その差額は、多くの場合、1年プランの総額を軽く超えるほどの金額、つまり数万円単位になるはずです。1ヶ月プランを選ぶことは、同じサービスに対して、最も割高な料金を支払い続けることを意味します。
ここで、「でも、2年間も使い続けるか分からない…」という不安がよぎるかもしれません。しかし、よく考えてみてください。VPNは、一度きりのイベントで使うものでしょうか? 違います。カフェのフリーWi-Fiの危険性は、2年後になくなるでしょうか? おそらく、なくなりません。VPNは、インターネットというインフラを安全に使い続けるための「安全ベルト」や「セキュリティ・インフラ」そのものです。
一度、NordVPNの「安全な接続」と「速度低下のない快適さ」を知ってしまえば、それが無い状態(危険で遅いかもしれない状態)に戻ることは考えにくくなります。「どうせ長く使い続ける」ことがほぼ確実なのであれば、最初に最も割引率の高い「2年プラン」を選んでおくことが、最も経済合理的で賢い選択となるのです。
契約前に知っておきたい「更新料金」の仕組み
「2年プランが、最初の契約時に圧倒的に安いことはよく分かった。でも、その甘い言葉の裏には罠があるのでは? 2年間の契約が終わった瞬間に、法外な『更新料金』を請求されるんじゃないの?」
これは、長期契約を検討する上で、あなたが抱く最も正当で、最も重要な懸念点です。この点について、NordVPNの仕組みを正確にお伝えします。
結論から言うと、その通りです。あなたが「2年プラン」で契約した際の、あの破格の割引価格(キャンペーン価格)は、原則として**「最初の2年間のみ」に適用される特別価格**です。
2年後の契約自動更新時には、その時点での「通常価格(定価、あるいは通常更新価格)」が適用されます。この価格は、当然ながら、最初のキャンペーン価格よりも高くなります。ただし、それでも「1ヶ月プラン」を都度契約するよりは安価(例えば、1年プランの通常価格と同等程度)に設定されているのが一般的です。
「それじゃあ、結局損するじゃないか!」と思うかもしれませんが、重要なポイントはそこではありません。最も重要なのは、**NordVPNの「自動更新」は、ユーザーがいつでも、アカウントの管理画面からワンクリックで簡単に「オフ」にできる**という事実です。
つまり、賢い利用法はこうです。まず、最もお得な「2年プラン」で契約します。そして、契約が完了したら、忘れないうちに管理画面で「自動更新」をオフにしておきます。そして、2年後の契約満了が近づいた頃に、NordVPNから届く更新案内のメールを見て、その「更新料金」が納得できる金額かどうかを判断すれば良いのです。
もし、その更新料金が高いと感じれば、そのまま契約を終了(解約)し、その時点でNordVPNが実施している別の「新規契約キャンペーン」を探すか、あるいは他社のVPNサービスに乗り換える、という選択が自由にできます。最初の2年間を「最大の割引」で利用し、その後の選択権は常にあなたが持ち続ける。これが長期契約の正しい向き合い方です。
NordVPNで利用可能な支払い方法
NordVPNは、グローバルに展開するサービスとして、利用者の多様なニーズに応えるため、非常に豊富な支払い方法に対応しています。契約時に「この支払い方法がなくて困る」ということは、まずないでしょう。
最も一般的なのは、もちろん**「クレジットカード」**です。Visa、Mastercard、American Express、JCB(Discover経由)など、主要な国際ブランドはすべて網羅されています。
クレジットカード情報をVPN会社に直接渡すことに抵抗がある方には、**「PayPal(ペイパル)」**での支払いが強く推奨されます。PayPalを介することで、カード番号をNordVPN側に伝えることなく決済が完了します。
さらに匿名性を高めたい方のために、NordVPNは**「暗号資産(仮想通貨)」**による支払いにも対応しています。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、その他多くのアルトコインでの支払いが可能です。これは、ノーログポリシーを徹底するNordVPNのプライバシー保護への本気度を示すものでもあります。
その他、国や地域によっては「Google Pay」や「Apple Pay」、「Amazon Pay」、さらには「コンビニ決済」に対応している場合もあります。あなたの最も都合の良い方法を選べる自由度が、NordVPNにはあります。
最終防衛ライン:「30日間全額返金保証」
ここまで読んで、「2年プランが最も合理的であることは理解した。更新料金の仕組みも分かった。でも、やっぱりいきなり2年分を一括で支払うのは、どうしても勇気がいる…」と感じている方もいるかもしれません。
そのあなたの最後の不安を、文字通り「完全」に取り除くのが、前回のレビュー記事でも強調した、NordVPNの最強のセーフティネット、**「30日間全額返金保証」**制度です。
これは、「お試し無料期間」ではありません。あなたが、最もお得な「2年プラン」を選び、正規にクレジットカードなどで全額を支払った後でも、契約した日(支払い日)から30日以内であれば、**いかなる理由であっても、支払った金額の全額が返金される**という保証です。
「自分の家のネット環境だと、思ったより速度が出なかった」
「使ってみたけど、アプリの操作感がなんとなく合わなかった」
「TVerを見ようとしたけど、うまく見られない日があった」
どのような理由であっても構いません。30日以内にカスタマーサポート(日本語対応のチャットまたはメール)に「返金してほしい」と伝えるだけで、手続きは進み、数日後にはあなたのクレジットカードに支払った全額が戻ってきます。
つまり、あなたは実質的に「一切のリスクなく」、NordVPNのすべての機能を、ご自身のPCやスマートフォン、ご自宅のネットワーク環境で30日間じっくりと試すことができるのです。実際に使ってみて、その速度と安全性に心から満足したら、そのまま2年間使い続ける。もし満足できなければ、返金してもらう。この「最終防衛ライン」があるからこそ、私たちは何の不安もなく、最も割引率の高い「2年プラン」を自信を持って選ぶことができるのです。
まとめ:あなたのタイプ別・おすすめプラン診断
NordVPNの複雑に見えた料金プランについて、機能、期間、そして最大の懸念点である「更新料金」、さらには「支払い方法」と「返金保証」まで、知っておくべき全てを解説しました。あなたの料金に関する疑問や不安は、すべて解消されたでしょうか。
最後に、あなたの目的やタイプ別に、どのプランを選ぶべきか、最終的な診断をまとめます。
・長期的に「安全」と「快適さ」を手に入れたい人(利用者の99%)
迷う必要は一切ありません。**「スタンダードプラン」の「2年契約」**があなたのためのプランです。これがNordVPNの全性能を最も高いコストパフォーマンスで享受できる唯一の選択です。「30日間返金保証」を保険として活用し、今すぐその快適さを体験してみてください。
・1〜2ヶ月の短期出張や旅行でのみ使いたい人
選択肢は2つあります。一つは割高な**「スタンダードプラン」の「1ヶ月契約」**をすること。もう一つは、より賢明な方法として、「2年契約」を契約し、帰国後(30日以内)に「返金保証」を利用して全額返金してもらうことです。後者であれば、コストは一切かかりません。
・パスワード管理やクラウドストレージも一括で欲しい人
**「プラスプラン」または「コンプリートプラン」の「2年契約」**を検討しましょう。ただし、それらの機能が本当に必要か、既存のサービスで十分ではないかを吟味した上で判断することをお勧めします。まずはスタンダードプランでVPNの快適さを体験し、後からアップグレードすることも可能です。
料金に関する不安が解消された今、残すは「導入」というステップだけです。次回の記事では、いよいよNordVPNの契約から、PCやスマートフォンへのインストール、そして実際に接続するまでの全手順を、誰でもできるように画像付きで分かりやすく解説していきます。